願えば叶う  2016年10月01日

 銭湯が好きな娘は、「お父さん、お風呂屋さんに行きたい」とよく言います。「今度行こうね」と答えると、行ける日を楽しみにしています。すぐに行けるわけではありませんが、「今日行こうか」と言うと、「やった!」と願いが叶って大はしゃぎします。

 法然上人は阿弥陀さまのみ教えを、「極楽に往生するためには、南無阿弥陀仏と称えて、疑いなく往生するのだと思い定めて称える他に、特別な細かい条件もありません」とお示しくださいました。それは、極楽に往生するための、私たちの心構えと日々の過ごし方をお説きくださっています。
 合格できますように、成功しますように、幸せになれますようにと、何かあれば、私たちはお願いをします。お念仏はそうではなく、心に極楽往生を定め、お念仏をお称えする毎日を過ごすのです。すると、阿弥陀さまは、私たちを間違いなく極楽浄土へと迎えてくださるのです。
 今生(こんじょう:今の世)の幸せも大切ですが、私たち誰もが後生(ごしょう:次の世)があります。私たちの後生の幸せも願いましょう。極楽浄土は、この世で得る一切の苦しみがございません。幸福ばかりの極楽浄土です。後生を大事に、共々にお念仏をお称えする毎日を送りましょう。

 私たちの願いが叶い喜びを得られるのは、極楽浄土に生まれられた時です。その時がいつなのかは誰にもわかりません。ですが、その時までお念仏をお称えする暮らしをして、一生懸命生きてまいりましょう。
合掌