浄土宗は阿弥陀仏に苦しみ多いこの世界からの救いを求めてお念仏を申します。お念仏申す私たちが次に生まれるのは極楽という世界ですが、そこに到達するにはこの世界を生き抜かなくてはなりません。そんな長いことお念仏申せない、と思われるかも知れませんが決してあきらめず続けてほしいのです。
カーネル・サンダースをご存知でしょうか。そうです。ケンタッキー・フライド・チキンの創業者です。彼は幼少の頃、母親のサポートとして料理を覚え、「美味しいもので人を幸せにしたい」という理念を持ちました。色々な職業を経て、40歳で「サンダース・カフェ」という店を持ちます。しかし、65歳の時に事業が失敗するのですが、サンダースはあきらめませんでした。店でナンバー1のフライドチキンを売ろうと思ったのです。ところがサンダースは当時70歳。どの店も「NO」というばかりで取り扱ってくれません。なんと1009回も断られたそうです。ですが、その不屈の精神で契約を取り次ぎ、73歳では600店舗を超える成功を収めるのです。そして、その店の権利を譲渡し、サンダースは90歳で亡くなるまで「美味しいもので人を幸せにしたい」という理念を持って視察に回ったそうです。
私たちは一度挫折してしまうと、何もかも失ったように感じます。ですが、そうではありません。私たちがこれまでしてきたことはゼロにはならないのです。きっとその中には私たちの希望の灯となるものがきっとあるはずです。 合掌