苦労してまるくなる人とがる人  2017年10月01日

 「若い時の苦労は買ってでもせよ」とありますが、できるなら苦労はしたくないものです。穏やかにいきたい、そう思いませんか?けれども、大なり小なり誰にでも苦労はあると思います。

 私は最高で14の団体に所属していたことがありました。その全部がボランティアの団体で活動も活発なものが多かったです。家族で夕食を取ることが少なく、子供たちからは「いつ早く帰れるの?」と聞かれたこともあります。
 決して楽しいことばかりではありません。自分の身の丈以上の仕事を任されたこともあり、「なぜ自分だけ…」「これだけ頑張っているのに怒られないといけないのか?」と思っていた時期もありました。そんな時は、つい感情的になったり、刺々しい物言いになったりしました。後輩は私のことを怖い先輩と思っていた時もあったそうです。
 当時の私は、思い通りに進まなかったり、時間が無かったり、他人と比べたりしてしまっていました。自分のことばかり考えてしまっていました。でも、私だけでは無かった。私よりも時間が無いにも関わらず苦労なさっている方が周りにたくさんいらっしゃったのです。そこに気が付いてからは、少しずつとがることが減ってきました。

 私の苦労は小さいことかもしれません。ですが、当時の私には苦しい時期でした。まだ私は完全にまるくはなれず、とがる自分がいます。それでも、私にとってその苦しい時期があったからこそ、少しはまるくさせてくれていると思っています。
合掌