ちょっと不便でちょうどいい  2020年12月01日

 私の携帯はスマートフォンです。電話やメール以外に地図やインターネットを見ることができるので、ちょっとした調べ物に役立っています。しかし、その他多くの機能は使いこなせていません。最低限の機能さえあれば、充分なのにと思います。

 物の本当の価値というのは、その物自体で決まるわけではありません。その人の心次第なのです。高価か安価か、便利か不便かはその人の心で決まるのです。しかしながら、私たちはついつい必要以上のものまで手に入れようとしてしまいます。手に入れた後、「これ必要ないかも」と後悔されたことはありませんか。お釈迦様は「世間における種々の美麗なるものが欲望ではない。欲望は、人間の思いと欲情なのである。」とお示しくださっています。私たちの欲はとどまることがありません。次から次へと湧いてくるのです。しかし、その欲をコントロールするのも私たち自身です。少しの欲を持つことは生きていく上で必要ではありますが、強欲になってしまってはいけないのです。強欲になってしまうと、自分自身が悩み煩う結果となるからです。最悪の場合、自分の身や心を滅ぼす結果となってしまうのです。

 ないものを数えるときりがありません。ないものを数えるよりもあるものを数えてみようではありませんか。すると、意外と満たされていることに気が付くのではないでしょうか。満たされていることに気が付けば、心は落ち着き、欲も抑えられるはずです。