先代は達筆でお檀家さんからいつもお褒めの言葉を頂きます。その先代に少しでも近づきたい一心で、先代の字をお手本にして筆を持っています。筆慣れはしましたが先代にはほど遠いです。早く上達したいと思っていても、成果はまだまだ先になりそうです。
浄土宗信者の私たちは極楽浄土を目指し、お念仏「南無阿弥陀仏」とお称えします。浄土宗ではお念仏を最良の善行としています。なぜなら、救い主阿弥陀様が「念仏する者を救うぞ」とおっしゃっているからです。この阿弥陀様のお言葉により、浄土宗ではお念仏を最良の善行とするのです。
しかし、お念仏という善行の成果は、私たちが生涯を終えた後に出るのです。普段、私たちは成果がいち早く出てくることを期待しますし、成果が出なければ焦ります。自分は無理なのかと諦めることもあるでしょう。成果が目に見えなければ不安になることでしょう。ですから、お念仏に関しても成果が出ない、見えないと思って諦めてしまうかもしれません。ですが、そのお念仏の声を、阿弥陀様はもとより、先立たれた方々もお聞きくださっているのです。先立たれた方々は私たちとの再会を願い、待ち望んでおられます。極楽浄土に生まれれば、再会を果たせるのです。
どれほど努力をしても成果がすぐに出るとは限りません。時間がかかる場合もあるのです。お念仏の成果は必ず出ます。生涯を終えた後になってしまいますが、極楽往生という成果を必ず得られるのです。