幸せと感じるのはどんな時でしょうか。幸せとはそもそも何でしょうか。それは人によって違うものであり、感じ方もそれぞれなのだと思うのです。また、状況や心境によって受け取り方も変わってくるのでしょう。
アルコール依存症で暴力をふるう父親を持つ双子の兄弟がいました。この双子が30代になった時、心理学者が2人にインタビューをしたのです。双子の一人は、父と同じようにアルコール依存症になり、妻や子どもに暴力をふるっていました。
「あなたはなぜ、家族にこんなことをするのですか」
「あんな家庭に育った私に、これ以外の何ができるというのだ」
双子のもう一人は、医者になって多くの患者の治療をおこない家族と仲良く暮らしていました。
「あなたはなぜ、こんなにも成し遂げられたのですか」
「あんな家庭に育った私に、これ以外の何ができるというのだ」
何に対し何を思うかは私たちの自由です。それは幸せも同じことでしょう。私の求める幸せは2つあります。一つは家族が仲良く明るく暮らしていけること。もう一つは、見送らせていただいた先立たれた方といつか極楽で再会することです。そんな2つの幸せを求め、今年も懸命に毎日を過ごし、再会を願ってお念仏を称えていきたいと思っています。
新しい年の始まりです。どういった一年になるのかわかりませんが、よりよい一年になることを願うと共に、皆さまのご健康とご多幸を祈念いたします。そして、この一年も共々にお念仏を称える日々を過ごしましょう。