小学生の頃、長期休暇に入るとすぐに宿題に取り掛かっていました。間際に残っているのが嫌だったからです。ですが、1週間も経てば宿題はそっちのけでした。大人になった今でも変わりないなぁと思ってしまいます。
戦国の武将として有名な一人に武田信玄がいます。最強の騎馬隊を作ったとして有名で武闘派のイメージが強いです。しかし、内政(領内の政治)にも尽力を注ぎ領民からの信頼も高かったようです。そんな武田信玄の名言に「一日一つずつ教訓を聞いていったとしても、ひと月で三十ヶ条を聞くことになる。これを一年すれば、三百六十ヶ条ものを知ることができるではないか。頭を下げて、人の良いところを学び取るのは少しも恥ずかしいことではない」とあります。信玄は家臣に学問の必要性をいつも説いていたようです。そして何より信玄自身が常に心掛けていて、一日一日の小さな積み重ねが一人の人間としていかに成長できるかを知っていたのだと思います。こんな名言を遺す信玄だからこそ、領民に慕われ、織田信長や徳川家康が恐れをなすほどの武将だったに違いありません。病に倒れ道半ばにして生涯を終えてしまいましたが、そうでなければ歴史は変わっていたかも知れません。
少しでも、仏教や浄土宗の教えを身近に感じてほしくて始めたこのミニ法話。気がつけばこのミニ法話も11年目を迎えました。早かったような長かったような。しかし、この積み重ねが、結果私の力となっているのは間違いありません。
合掌