子どもたちは満月を見ると、決まって「お父さん、今日満月やで!」と嬉しそうに報告してくれます。月は46億年前、地球とほぼ同じころに誕生したと言われています。その月は今も変わらず私たちに光を届けてくれています。
46億年前から存在する月を、インドのお釈迦様も鎌倉時代の法然上人も、現代に生きる私たちと同じように眺めていらっしゃいました。お釈迦様が悟りを開かれた時、月を眺めて喜ばれたことでしょう。法然上人が浄土宗を開宗なさった時、月夜のもとでお念仏を弘めるご決心をなさったかもしれません。また、ご先祖様も、家族団欒の中で月を眺めていたかもしれません。こう考えると、ただ月を眺めるよりもっと感慨深いものになります。時代を超えて同じものを見ているのですから。
この不変の月と同じように、仏教の教えも不変です。その教えの根源は「本当の幸せ」です。月は時代を超えて私たちに光を届けていますが、お釈迦様や法然上人もまた時代を超えて今も私たちに正しい教えを届けてくださっているのです。私たちが本当の幸せを掴めるように。 時代が変わろうとも月の光は輝きを失わず、私たちに光を届けてくれます。お釈迦様や法然上人の時代、月の光は夜道を歩く人たちにとって大きな支えとなったはずです。仏教の教えもまた時代を超えて私たちに「本当の幸せ」を届けてくれます。法然上人が弘められたお念仏の教えも、私たちが本当の幸せを掴むための道しるべとなるのです。
合掌