新たな芽の出る年に  2025年01月01日

 新年あけましておめでとうございます。

 目標を立てる時は、難易度が大切です。難しいほど目標達成はしにくくなるでしょう。私も若い頃は難易度の高い目標を立てていましたが、今では達成しやすい目標が良いと思うようになりました。

 仏教は「仏」と成るための「教え」です。仏とは、悟りの境地に達した者です。悟りの境地、つまり仏となることがなぜ良いのでしょうか。それは、ありとあらゆる苦悩から解き放たれると説かれているからです。心は常に穏やかで、何事にも動じず、身心ともに清らかになるのです。また、仏となることで、様々な能力が備わり、その能力を使って多くの人を救うことができます。

 驚くことに、私たちは誰でも仏となる素質を持っています。いわゆる仏になれる「種」を持っているのです。その種を育てて開花させた時、私たちは仏となります。開花させるためには修行が必要です。修行をしたからといって誰もが開花させられるわけではありません。「なんだ、誰でもなれるわけじゃないのか…」と思われたかもしれませんね。そんな私たちを憂いて、極楽に導こうとしてくださる仏さまが阿弥陀仏です。極楽に生まれると、誰もが種を開花させることができ、必ず仏に成れるのです。

 浄土宗は仏と成るという目標に向かってひとまず極楽に生まれることです。そのためにお念仏が必要です。お念仏を称えることは難しくありません。お念仏が身についているならば、すでに芽が出ています。まだ慣れていない方は、この1年お念仏を称えてみてはいかがでしょうか。

合掌